2016年06月07日

帝冠様式の名古屋市庁舎 [ 名古屋市役所 本庁舎 No.1 ]

img063C.jpg

写真 : 名古屋市役所 本庁舎 
[ 重要文化財 ( 2014.12.10) ] [ 登録有形文化財 ( 1998.7.23) ] [ 名古屋市都市景観重要建築物 ( 1989.11.1 )]
( 2012. June 名古屋市 中区 )

[ カメラデータ ]
カメラ : テクニカルビューカメラ HORSEMAN L45
フィルムホルダー / フィルム  :  6x9判 / PRO160NC
レンズ : スーパートプコール 105mm F4.5
※ プリント写真 ( 2L版 ) のスキャン画像です。
プリント写真のスキャン画像は、ノー・トリミング縮小、copyright表示以外の加工、画像調整等は一切行っておりません。




                    名古屋市役所 本庁舎は、それまでの木造2階建庁舎だったものを
                    1928(昭和3)年の昭和天皇 即位の御大典(ごたいてん)を記念して建設が決まりました。

                    外観意匠は公募による建築設計競技によって、559案の応募の中から、
                    愛知県西春日井郡豊山村(現豊山町)出身の平林金吾(ひらばやし きんご)の案が
                    選ばれたのです。
                    この案は帝冠様式(ていかんようしき)といって、無国籍または国際的な様式の
                    近代主義建築に対抗して主張された様式です。
                    一言で言えば、当時の洋風建築ビルに日本の伝統的な屋根を載せた意匠が特徴の様式です。

                    平林案では、中央部に二重の屋根を持つ塔がそびえ、その最上層の四注(しちゅう)屋根先端に
                    『 四方にらみのシャチ(鉄骨銅板葺き) 』が載せられ、名古屋城の天守閣をモチーフにた
                    シンボリックな意匠が高く評価されて選ばれました。
                    公募であったため実施設計にあたっては、構造や室内設計は構造力学の権威である
                    佐野利器(さのとしかた)を設計顧問、弟子の桑原英治を招いて、
                    実際の設計は市職員の松山基軌らによって行なわれました。

                    大倉土木(現・大成建設)が施工し、1933(昭和8)年に完成した本庁舎は、
                    戦災を乗り越え80年以上経った現在も立派に行政機能を担っています。

                    ※ 参考資料
                     ・ JIA東海支部 保存情報
                     ・ 文化財ナビ愛知
                     ・ Wikipedia
                     など


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posted by kawaguchi at 12:48| Comment(0) | 名古屋市中区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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